名称
- 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
神格・人物像
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)は、神道神話における極めて重要な存在であり、 天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫神として知られています。 古典神話では、皇室の祖先神の一柱とされ、 その地上への降臨は、高天原(たかまがはら)という天上の秩序が 人の世へと直接結び付けられる、きわめて画期的な出来事とされています。
神話上の役割
瓊瓊杵尊の役割は、天から遣わされた使者として、 新たな秩序を打ち立て、その継続を保証することにあります。 彼は、文化や統治、そして繁栄が根付くべき 新しい段階の世界を切り開く存在とされています。 神話では、正統性と権威を象徴する神宝を授けられており、 神と人とを結ぶ要としての地位が強調されています。
代表的な神話
最も有名なのが、天孫降臨(てんそんこうりん)の神話です。 瓊瓊杵尊は天上界から地上へと降り立ち、 その際に道案内役として迎えたのが、 道開きの神である猿田彦大神です。
また、木花咲耶姫との結婚譚も重要な物語の一つです。 とくに、火中出産の場面はよく知られており、 瓊瓊杵尊の系譜が正統であること、 そして試練に耐えて受け継がれていく力を象徴しています。
信仰
瓊瓊杵尊は、各地の神社で祀られており、 とくに次のような性格が強調されることが多い神です。
継承・正統性・基盤となる守護
安定と繁栄
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地域によっては、天孫降臨や それに結び付けられた山岳信仰との関わり
稲荷神や八幡神のような日常的信仰の神と比べると、 より「起源」や「始まり」を意識した神格として祀られることが多く、 皇統神話や創成譚を重んじる神社で重要視されています。
象徴性
瓊瓊杵尊が象徴するのは、天と地を結ぶ存在です。 神の秩序が現実の世界に根付き、 形となっていくことを体現しています。 また、継承・伝達・基盤の確立という意味合いを持ち、 人間的な視点では「神話から現実へ」、 すなわち築き、繁栄させ、次代へ受け渡すという段階を象徴する存在です。